働く女性と取り巻く情勢は、法整備などにより改善されつつありますが、まだまだ厳しい部分もあります。
そんな働く女性の悩みをクローズアップしてみました。
働く女性の悩み
男女の労働格差
日本では、80年代半ばに男女雇用均等法が施行され、女性の社会進出も進んできました。
しかし、実際の職場においては、男女でまだまだ労働格差が解消されていない部分も多くあります。
女性であるがゆえに、正当な評価がもらえず、モチベーションを維持するのに悩む女性もいます。
実力主義をうたっている企業であっても、同じ時期に採用された同僚の中では、男性の方が先に昇進昇格していくケースはめずらしくありません。
キャリアアップのための研修なども、男性の方が上級クラスを受講できるなど、男性優位な部分はまだ多いのが現実です。
セクシャルハラスメント
近年は、セクシャルハラスメントに対する社会的認識も高まり、企業側も防止にむけての取り組みが行われつつあります。
日本の企業は、もともと男社会だったこともあり、職場にいる女性は、どこか特別な存在のような扱いを受ける風潮もまだ残っています。
そのため、男性にとっては、軽いジョークや何気ない発言のつもりでも、女性にとっては、性的差別やからかいのように感じてしまうケースも。
まだ、明るく悪気のないちょっとした発言程度であれば、やりすごすこともできるでしょう。
しかし、中には、執拗にボディタッチをしてきたり、交際を強要してきたりする悪質なケースもあります。
デリケートかつプライバシーに関わることでもあり、被害女性の中には言い出せずにそうとうなストレスをかかえてしまうケースも。
女性でも性的嫌がらせをうけることなく、安心して働ける職場醸成が求められています。
恋愛・結婚
職場での出会いをきっかけに男性と交際をスタートさせる女性は多いものです。
しかし、職場での恋愛を認めない風潮が残っている企業も少なくありません。
よって、正式な婚約にいたるまでは、職場に伏せておつきあいをすることになります。
周囲に気づかれないようにお付き合いするためには、何かと気を使いますので、ストレスを感じる女性も多いようです。
働く社会人の恋愛は、仕事優先になるために、学生の頃のように自由にデートをするのもむずかしくなります。
特に、休日のタイミングが異なる職場ですと、すれちがいが多くなります。
結局、仕事が多忙で時間があわないと、破局してしまうことも。
また、職場結婚にこぎつけたとしても、二人を同じ職場へ配属することはなく、たいていは、女性側が異動を余儀なくされます。
夫婦が同じ部署で仕事をしていると、周囲が気を使ったり、職務上の情報などの扱いが難しくなることが理由とされています。
また、職場での恋愛は、比較的狭い範囲の人間関係の中で繰り広げられるため、同僚の女性と同じ人を好きになってしまったりすることも。
恋のライバルになってしまったり、また、交際が続かず破局を迎えてしまったり、相手と気まずい雰囲気になったとしても、仕事では顔を合わせなくてはなりません。
人間関係
働く女性が抱える悩みで、もっとも一般的なのは、人間関係のストレスではないでしょうか。
女性の転職理由としても常に上位にランクインするのが、人間関係のストレスです。
女性は、コミニュケーションをはかるとき「共感」することで満足感を得るといわれています。
なので、人と違う意見を持っていたり、同じような行動をとらない女性は、グループになじめず、疎外感を味わうことに。
排他的な雰囲気のある職場では、それが無視や仲間はずれといった現象につながることもあります。
常に気の合う人と一緒に仕事ができるとは限りません。
時には、性格の会わない人や苦手なタイプとも協調して、仕事に取り組むことが必要です。
「仕事だから」とも人間関係のトラブルを抱えたままでいると、陰湿なイジメに発展したり、強いストレスから、深刻なうつになってしまう女性も増えています。
出産・育児
幸せなライフイベントであるはずの妊娠・出産も、働く女性にとっては様々なハードルが立ちはだかるポイントになります。
産前産後休暇、育児休暇といった制度も用意されていますが、すべての女性が規程通りに休暇を取得できるかというと、そうでもないのが現実です。
職場からみると、産後職場復帰するとしても、一時的な労働力ダウンは否めませんので、本音では、女性の妊娠・出産を歓迎できないといった経営者もいます。
また、理解に乏しい上司や同僚から、マタニティハラスメントともとれる言葉をかけれることもしばしばあります。
また、出産後も子供が小さいうちは育児に手がかかるものです。
職場復帰の際、子供を保育園に預けたいと思っても、都市部ではどこの保育園も定員オーバーで、希望する時期に職場復帰できなかったというケースもあります。
急な発熱などで、やむを得ず仕事を休まなくなる母親は少なくありません。
育児に理解のない職場ですと、子供のための休暇も取得しずらく、結果として退職を選択せざる負えなく女性もいます。
家事
夫婦共働きの世帯も増えていますが、昔からの慣習もあり、家事負担は女性の割合が大きくなっています。
外で夫と同じ時間働いてきたとしても、妻は家でのんびりする間もなく家事を片付けなければならない…という夫婦もまだまだ多いようです。
最近は、家事の効率化が期待できる電化製品や、家事代行サービスなどのアウトソーシングなど、女性の家事負担を軽減する手段も出てきています。
しかし、実際に利用することに「さぼっている」と思われないかといった心理的負担や、金銭的負担を感じる女性も多いようです。
働く女性の悩み6つ
働く女性にとって、悩みはつきないものであることが、お分かりいただけましたか?
もちろん本人の努力も必要ですが、働く女性を応援できるような社会づくりも大切です。
今後、働く女性が悩むことなく、いきいkと働き続けられる環境になることが望まれます。