あなたの周りにはすぐに文句を言ってくる人はいるでしょうか。
その環境や内容に不満があれば誰でも文句を言いたくなるのはわかります。
しかし、あなた自身がそれを我慢し、適応しようとしているのに文句を言ってきたらやはり気持ちがいいものではないですし、はっきり言ってイライラするものですよね。
相手からしたら自分のことを理解してほしいという気持ちの表れかもしれませんので、その心理を理解することで少しはイライラが収まるかもしれません。
そこで今回は文句ばかり言う人の心理についてご紹介していきますので、ぜひあなたやあなたの周りの人に当てはまるかどうか確認しながら最後まで御覧ください。
文句ばかり言う人の心理
自分に少しでもデメリットがあると感じている
文句ばかり言う人は、自分の思った通りすべてが上手くいけば文句は出ないでしょう。
ただ、ちょっとした些細なことであっても、自分が損をする、リスクを背負う、デメリットがあると感じる点があれば、そこに対して大きな不満を持ち文句ばかり言ってしまうのです。
結果的に自分が思うような結末になると分かっていても、その過程で「人一倍やらなければならないことが多い」「責任をとる位置にいる」と、デメリットには細かく目がいく人が多く、その不満が解消されないことには文句を並べ続けます。
この時、周りの人とデメリットの大きさを比較したり、周りの人が追うリスクを考えたりといったことはせず、あくまで「自分だけ」にしか意識がなく、「あの人も大変だから自分も頑張ろう」といった気持ちは持てません。
自分がどれだけ我慢をしなければならないのか、自分がどれだけ努力しなければならないかと、常に自分にとってのデメリット、リスクに目を向けているために、不満を持ち文句ばかりの人になってしまっているのです。
社会に出れば思い通りにすべてがいくことは無いに等しいため、文句ばかり言っている人になってしまうのでしょう。
得をしている他の人がずるいと思っている
何事も平等にとはいかないもので、時に誰かが得をし、誰かが損をすることもあります。
平等にできること、できないことは別として、結果的に誰がどのように損をしているのか、そして得をしているのかという計算を頭の中でしており、得している人に対して「ずるい」という気持ちを持ってしまうと、文句ばかりの人になってしまいます。
例えば水をいっぱい入れたバケツを所定の位置まで六つ運ばなければならないという状況の時、そこに二人の人がいれば、どちらかが二つ運んだ後、もう一度二つ運ぶ作業をする必要があります。
この時、最後の二つをそれぞれ一つずつ運べば「平等」と感じるでしょうが、効率を良くするためだったり、二度手間にならないために、先に運び終わった人が戻り、一人で二つ運んだ方が早くなる。
これがその人にとっては、損と得の分かれ道となり、自分が損の方にあたった場合、文句ばかり言ってしまうのです。
「自分ばかり苦労した」「相手が手伝ってくれなかった」と、その時に損と感じたことが文句となり出てしまう為、平等にはいかないことがあるとひたすら文句ばかり出てしまう。
他の人が得をし、「ずるい」という状況が出てしまうことで、文句が多くなってしまうのです。
反省や後悔が多く、完璧を求めている
文句ばかり言う人の中には、几帳面だったり真面目な性格の人、あるいは完璧主義者といった人も見られます。
こうした人は、やること成すことに対して反省や後悔が多く、できなかったことに対して不満を持ち、文句として表れてしまいます。
「こうしておけば良かったのに」「もっとできたのに」「周りの人に邪魔された」と感じるのは、完璧を求めているからこそであり、後悔と反省をし続けている限りは、文句が出てしまいます。
こうした人は、「次に活かせばいいか」「問題点が見つかって良かった」とプラスに捉えることができず、完璧を求めるあまり過去の自分に囚われてしまう傾向にあります。
今後どうすればいいかを考えれば効率良いものの、「あの時こうしておけば」という気持ちを持ってしまう為、できなかった自分に対して、あるいは周りの人に対して文句が出てしまうのです。
確かに反省や後悔をすることは大切なことですが、そこに囚われてしまっては成長が見られず、また文句は限りなく続いてしまいます。
先のこと以上に過去のことを考えてしまう完璧主義者は、すべてが完璧で終わらないと文句が出る。
見方によっては、文句によって言い訳し、反省や後悔の思いを消そうとしているとも言えるかもしれません。
周りから共感を得て、仲間を作ろうとしている
あまり気が知れていない間柄、初対面に近い関係、あるいは年齢が違う人。
こうした関係の人と距離を縮めようとしても、なかなか上手く縮めることができません。
気を遣ってしまったり、相手の考えを探りながら話をするため、どうしてもそこに距離ができたままとなってしまいます。
文句ばかり言う人の中には、文句を言うことで距離を縮めたいと考えている人もいます。
自分が本音で相手にぶつかること、思っている裏の感情を表に出すことによって、相手の警戒心を解こうとしているケースです。
確かに多くの人は、「本当は嫌だな」と感じていたとしても、周囲の目が気になったり、周りの空気を読んで、「大丈夫」という姿勢を見せてしまいますが、心の中では「嫌だ」という思いを抱えているため、本来は文句を言いたいもの。
そこで、誰かが「こういうの嫌だよね」と文句を言いだしてくれれば、「私もそう思う」と気持ちを吐き出すことができるでしょう。
文句を言うことで周りから共感を得て距離を縮め、仲間を作ろう、警戒心を解いてもらおうと思っている人は、このようにあえて文句ばかり言っていることもあるのです。
自分のせいにされたくない
文句ばかり言う人の中には、「責任を負いたくない」「自分のせいにされたら困る」という思いでいることもあります。
例えば、作品を作る際、自分のミスや失敗によって、結果的に完璧な形で仕上がらなかったとします。
自分のミスによって完璧にできなかった、自分が失敗しなければもっと良いものができたと周りから思われたくない為に、そのミスや失敗をカバーするように文句を言います。
「あの時手伝ってくれていれば良かったんだ」「材料が足りなかったから失敗した」と、自分のミスの原因、理由を文句という形で周りに伝え、「私には責任がありませんよ」ということを表明しているのでしょう。
文句ばかり言っているのは、周りからのイメージや視線を気にしているからです。
原因や理由に矛先を向けることによって、自分のミスを目立たなくし、責任逃れをしようとしている姿が見られるでしょう。
このような人は、ちょっとでも「あれ?」と思われてしまうことを嫌う為、前もって文句によって矛先を変え、皆の注目を自分以外に向けようとします。
何かと文句ばかり言っているのが、自分のミスや失敗をカバーするためだとしたら、他の人が責任を問われている状況が多いでしょう。
正義だと思い込んでいる
文句ばかり言う人の中には、「皆の代わりに代弁している」「皆の気持ちをまとめて言っている」と、自分が正義であるかのように思い込んでいることもあります。
皆が言えないでいる不満、その時感じている不快感、これらをすべて自分が代表として伝えていると思い込んでいる場合、傍から見れば文句かもしれませんが、本人にとっては正義感から言動と言えます。
「これでは納得いかない」「こうしないと私はやらない」と、その人自身の意見に聞こえたりわがままに聞こえがちですが、本人は「皆だってそう思っている」と思い込んでいるのです。
正義のために文句ばかり言っている人は、自分が悪い立場になってでも周りを守ろうとする、いわゆるリーダータイプの人に多く見られます。
消極的な人、話が下手な人、意見を言えない人に代わって、自分が文句という形で代弁しないと、この状況や結果を変えることができないという正義と責任を持っているのでしょう。
こうした人は、人によって態度を変えるということが少なく、相手が自分よりも立場的に上だとしてもぺこぺこすることなく、正義を貫きます。
相手にとっては「文句ばかり言う面倒な人」と思われているかもしれませんが、本人は「周りのための代弁」として文句を言っているのです。
文句ばかり言う人に疲れるときの対応は毅然とした態度で
いかがでしょうか。
身近に文句ばかり言う人がいるととても疲れますし、あなた自身の士気にも関わってきます。
基本的には適当に相手をしたり、無視をしたりするのが無難な対処法ですが、それでもあなたに関わってくるのであればやはりピシッと言わなければいけません。
このときに「なんて言おうかな・・・」と悩む人が多いですが、この状態まで来てしまったら遠回しに言おうが、ストレートに言おうがあまり違いはないでしょう。
「他の人に言って」「文句は言わないほうがいい」「不愉快」といったバリエーションで伝えましょう。
相手も文句を言っている意識がそこまでなかったかもしれませんので、いい機会になるでしょう。
やはり止めて欲しいときは回りくどいことはせず、きちんと伝えることが大切なのはしっかりと覚えておきましょう。