着物メイクのコツにはどういったものがあるのでしょうか。
春が近づくと卒業式や入学式で着物を着る機会が増えてきます。
普段なかなか着ない着物を着るだけでも緊張しますが、メイクをどうしたらいいか?と悩むものです。
いつもと同じメイクではなんとなく釣り合いが取れない、着物に合うメイクってどうしたらいいの?
そんな風にお悩みの方必見!の着物メイクについてお話していきましょう。
着物メイクのコツ
- 着物メイクに余計なものはいらない
- 肌作りに力を入れる
- アイメイクは目力を感じる雰囲気に仕上げる
- 着物の色に合うリップとチーク
着物メイクに余計なものはいらない
普段のメイクでは立体的な顔立ちを作るために頬骨の下にシャドウを入れたり、目の下にハイライトを入れることがあると思います。
着物メイクでは顔立ちに立体感を出してしまうと、なんとなく老け顔に見えてしまうのでシャドウやハイライトは不要です。
そもそも着物という服装が大人びて見えるものなので、顔立ちまで大人びてしまうと老け感が倍増してしまいます。
着物を着るときは日本人特有ののっぺりした顔を作るようにするのが基本です。
そして、つけまつげも不要です。
つけまつげは近くから見ても遠くから見ても「不自然」な印象に映ります。
着物メイクのポイントは「凛とした和風美人」と心得てください。
つけまつげをつけてごってりとマスカラを塗ってしまうと「凛」として見えませんし、和風な雰囲気も出せません。
つけまつげは上手に付ければ洋装には合うのですが、和装には不要なのです。
普段これらのものを習慣のようにメイクに取り入れている方は、着物メイクの時だけは余計なものと考えるようにしましょう。
肌作りに力を入れる
着物を着るときに重要なのが「陶器のような肌」を作り込むことです。
日本人形を思い出してください、色白でスーっとなめらかな肌をしていますね。
この日本人形のような肌を作り上げるのが着物メイクのポイントです。
普段ナチュラルメイクをしている方も、着物メイクの日は濃い目のベースメイクをするようにしましょう。
透明感が出るパール入りの下地をしっかり塗り、いつもよりワントーン明るいリキッドファンデーションを全体に塗ります。
着物を着るときはいつもより顔が白くなるくらいに仕上げる方が顔立ちが栄えて見えます。
仕上げにはマットの白いパウダーをはたきます、首や耳にもしっかりはたきこむと顔全体にまとまりが出ます。
ちょっと濃い目かな?塗りすぎたかな?と思うくらいが着物メイクにちょうどいいベースメイクです。
アイメイクは目力を感じる雰囲気に仕上げる
着物が似合う方を想像して頂くとわかりますが、切れ長の目元はとても着物に映えます。目を大きく見せたいというのは着物でも良いと思いますが、パッチリ目ではなく、アイシャドウもアイラインもマスカラも切れ長を意識して入れる事でぐっと和美人になれます。
つけまつ毛などを使いたい時は目尻上中心につけるときれいでしょう。またアイシャドウの色味は帯や着物などの大きな面積の色に合わせると無難で、帯紐や着物の柄の一部に入っている小さい面積の色に合わせた方がセンスアップできます。
出典 美しき大和撫子の心得・・・洋装とは異なる着物・振り袖メイクの注意点
着物メイクの眉はどう仕上げたらいいでしょう、この時も日本人形を思い出しましょう。
日本人形は「まろ」と呼ばれる短くて太い眉をしています。
「まろ」にするのはおかしいのですが、全体的に「まろ」の雰囲気を出すと着物にとても合うのです。
いつものメイクより、眉の長さを短く、太く、少しだけ濃く、描くようにします。
曲線の眉ではなく、直線に近い眉を描くと着物によく合い、目力を感じる目元を演出できます。
アイラインはいつもより長め、少し太め、目尻の方のラインを少し上に上げ切れ長な目元を作るようにします。
マスカラはしっかり付けますが、ダマにならないようにブラシで余分なマスカラを落とし、すっきりした印象にしましょう。
眉とアイラインとマスカラできりっとした目元を作り、目力が感じられるようにすると着物にとても合います。
着物の色に合うリップとチーク
唇もなるべくマットに仕上げます。そして小さめに仕上げます。
実際の唇の輪郭よりも内側に描きます。そして輪郭をしっかりと描くことにより口が小さく見えます。
口紅の色も着物の色味によって変わります。着物がおとなしい印象のものなら、口紅もおとなしくします。
着物が華やかなら口紅を濃くします。
目元をアイシャドウで目立たせない代わりに口元にポイントを持ってくることでとても華やかな印象を与えます。
口元の印象は着物メイクにとってとても重要です。
いつもはベージュの薄いリップを使っている人も、着物メイクの日は濃い目のリップで口元を引き締めるようにしましょう。
選んだ着物の色に合うリップの色を選びます。
赤、白、黄色、茶色、の着物を選んだ場合は赤いリップが好相性です。
ピンク、黒、紫、水色、緑、の着物を選んだ場合は濃いピンクのリップが好相性です。
リップを塗るときは最初に唇全体にパウダーファンデーションを塗ります。
こうすることでリップを塗った時にリップの輪郭がしっかりと描け、元の唇の色を薄くすることもできます。
リップを塗るときはリップブラシかリップペンシルで唇の輪郭をしっかりと描きます。
唇の形がはっきりしているリップメイクが着物にとてもよく合います。
チークはリップと同系色のものを選びましょう。
頬骨の一番高いところにふんわりほんのり色づくように付けるのがポイントです。
チークを付けすぎて頬だけが浮いてしまうようなつけ方はタブーです。
肌が自然に蒸気したような色味が出るように心がけてチークをのせるようにしましょう。
着物メイクは濃い目が基本
着物メイクのポイントはいかがでしたでしょうか?
着物を着るときはおしとやかに、と思う方が多いため、メイクも控えめにしてしまいがちです。
ナチュラルメイクで着物を着てしまうと、なんとなくぼんやりしたメリハリのない仕上がりになってしまいます。
着物に映えるメイクは「余計なものは取り入れないでいつもより濃い目にしっかり」が基本と言えます。
日本人形をイメージしながら肌作りをし、顔のパーツをはっきりさせるよう意識してメイクしましょう。
素敵にメイクできれば、着物を着て過ごす1日がとてもハッピーになります。