これまでの人生で「食べ過ぎ」を経験したことのない人は、かなりの少数派にちがいありません。
現代の日本においては、食べたい時に食事ができるのが当たり前で、周りには食べ物があふれています。
しかも長引くデフレの影響で、それが安く食べられるのです。
食べることの嫌いな人以外は、どうしてもつい食べ過ぎてしまうことになるでしょう。
そして、食べ過ぎたことのある人のほぼ100%の人が後悔を経験していることでしょう。
肥満に結びつき、生活習慣病の原因になり、胃もたれを誘発するのが「食べ過ぎ」です。
そこで今回は食べ過ぎを防止する方法をご紹介してきますので、ぜひ参考にしてみてください。
食べ過ぎを防止する方法
- 「あの後悔」を思い出す
- 「腹七分」という意識を持つ
- フルハウスになっている胃をイメージする
- 「もったいない精神」「片づける意識」はNG
- ブッフェスタイル(バイキング料理)の食事は避ける
- 一回り小さいお皿に盛りつける
- お菓子を食べ過ぎないコツ
- 「サラダ→スープ」という食事スタイルを守る
食べ過ぎ防止1.「あの後悔」を思い出す
最初の方法は、まさにその「後悔」を思い出すことです。
食べ過ぎを自覚して「よかった」と思う人はいないはず。
「失敗した」「なんであんなにたくさん食べてしまったのだろう」「あの段階でやめておけばよかった」などなど、必ず後悔した経験があるにちがいありません。
その時のことを、できるだけリアルに思い出してみましょう。
胃腸薬のお世話になったとか、食べ過ぎの習慣によって過酷なダイエットを強いられたとか、医者からイエローカードをつきつけられたとか、とにかく「よくない過去」を思い出し、「もう二度と、あんな目にはあいたくない」と意識すること。
これが食べ過ぎ防止のための、もっともかんたんな方法です。
食べ過ぎ防止2.「腹七分」という意識を持つ
意識の持ち方による予防策として、「腹七分作戦」もおすすめです。
よく「腹八分」といいますが、それではハードルが少し低いでしょう。
「八分」では満腹に近いイメージがあるからです。
ですから、「七分」に留めるを持つことをおすすめするのです。
食事をしていて「七分ぐらいかな」と感じるのは、かなり早い段階です。
その時に、「もう一口だけ」と最後の一口を食べたとしても、それで「腹八分」が保たれるのです。
食べ過ぎ防止3.フルハウスになっている胃をイメージする
「おなかいっぱい」と感じながら、ついつい箸が止まらず、食べ過ぎてしまうケースが多いにちがいありません。
その場合は、「おなかいっぱい」と感じたら即、そのいっぱいになったおなか、すなわちフルハウス状態の自分の胃袋をイメージしてみましょう。
イメージする時間を作ることで、冷静になれます。
そして、「胃はすでにフルハウスなのだから、もうこれ以上入らない」という自覚が生まれ、箸が止まるのです。
また、恒常的に食べ過ぎる傾向のある人は。「肥大化した胃」や「悲鳴を上げている胃」をイメージするのも有効です。
いずれにしても、ふだん意識の外にある「自分の胃」を、「異常な状態」と認識することによって、止まらない箸を止めるという方法です。
食べ過ぎ防止4.「もったいない精神」「片づける意識」はNG
以前、世界的な話題になりましたが、「もったいない精神」は日本人の美徳の一つです。
しかし、それは「食べ過ぎ」に関しては、マイナスの価値観になってしまいます。
「これ、もったいないから食べてしまおう」という意識が、食べ過ぎに直結するのです。
また、たとえば、ご飯がもう二口ほど残っていたり、自分で作った料理があと少し残っている場合に「片づけてしまおう」と考えて、平らげるということもあるでしょう。
これが食べ過ぎのもとなのです。
家での食事ならば「もったいない」「片付けよう」という意識を捨てて、たとえ「あと一口」の料理でも、残して翌日に回しましょう。
食べ過ぎ防止5.ブッフェスタイル(バイキング料理)の食事は避ける
外食の際にもっとも敬遠すべきなのが、ブッフェスタイル、いわゆる「バイキング料理」です。
ふだんあまり食べすぎることのない人でも、ブッフェスタイルとなると、どうしても「もとを取りたい」という意識が働きます。
その結果、ついつい食べ過ぎてしまうのです。
ですから、食べ過ぎをしたくないと思うのであれば、最初からそうした形式の食事を敬遠するべきでしょう。
ただし、最近はホテルや旅館はかなり高い割合で、ブッフェスタイルの食事になっています。
旅行や出張でホテルや旅館を使う際は、たとえば「お替りは1回だけ」「品数は7種類がリミット」というように、ルールを決めるといいでしょう。
食べ過ぎ防止6.一回り小さいお皿に盛りつける
□買ってきた料理、食材をそのままテーブルに出さないで、必ず少量ずつ自分で皿に盛ること
□一回り小さな皿を選ぶこと。12インチの皿に料理を盛っていたのを、10インチの皿にダウンサイズすると、食べる量が22%減ることに
出典 やめられない、とまらない……人はなぜ食べ過ぎの誘惑に勝てないのか?
袋や箱から直接食べずに、ボウルなどに取り分けて食べるようにします。
ボウルが空になってもまだ食べたいときは、継ぎ足せばいいのです。
お皿のサイズも同じ。
小さめのお皿を使えば、食べ過ぎも防ぎやすくなります。
フォークのサイズを変えるだけで食べる量が変わったという報告もあります。
出典 食べ過ぎを防ぐ方法:私たちはなぜ目の前の食べ物を平らげてしまうのか?
食べ過ぎを防止するには、目に見える食材の量を減らすことが1つのポイントになります。
バイキングなどの食べ放題は、食欲を促進する傾向があるので、つい食べ過ぎてしまうのです。
その逆に、少量の食べ物しかない場合は、それで満足しようとする気持ちになるので、結果的に食べ過ぎを防ぐことができます。
食べ過ぎ防止7.お菓子を食べ過ぎないコツ
温かい飲み物と一緒に食べる
お菓子は温かい飲み物と一緒に食べましょう。冷たい飲み物より、温かいほうがゆっくり飲むことができるので空腹感が収まり、食べすぎを予防できます。コーヒー、紅茶、ハーブティーなどお好みのもので。
お菓子と飲み物を交互に
お菓子をひと口食べたら、飲み物をひと口飲む、というように交互に食べると、少量でも満足を得ることができます。甘いものを食べるときは、飲み物はノンシュガーにしましょう。
ながら食べはしない
テレビを見たり、雑誌を読みながら食べると、ダラダラと食べ続けてしまいがち。おやつに限らず、ご飯のときもながら食べはNG。食事に集中し、ゆっくり味わいながらいただきましょう。
食べ過ぎ防止8.「サラダ→スープ」という食事スタイルを守る
コース料理の場合、前菜があってスープがあって、そのあとでメイン料理ということになります。
これは大変理にかなった食事のスタイルです。
最初にサラダなどの前菜を食べ、スープを飲んでおくと、そこである程度おなかが満たされます。
したがって、メインの料理や主食をそれほどたくさん食べなくても、じゅうぶん満足できるのです。
自宅で食事をする際も、最初にサラダか温野菜をまとまった量食べて、スープ類を飲むようにしましょう。
和食でも同様、味噌汁を最初に飲んでしまうだけでも効果があります。
食べ過ぎを防ぐ方法のまとめ
いかがでしょうか。
以上、紹介した方法の多くは「意識の持ち方」に関するものでした。
食べ過ぎを完全に防止できる「特効薬」はありません。
ですから意識改革が不可欠なのです。
意識改革をしたうえで、最後の方法を実践することをおすすめします。