あなたは事実婚というものを知っているでしょうか。
事実婚とは、端から見れば、他の夫婦とまったく変りない生活を送っているけれども、入籍するという形や、婚姻届を出して一緒になっている状態ではないことを表す言葉として使われることが多いです。
今は色々な結婚の形がありますが、その中でも事実婚を選ぶカップルも随分と増えてきました。
その事実婚をするに際して、知っておきたいのがメリットとデメリットです。
事実婚という結婚のスタイルをとるということは、いったいどういうメリットとデメリットがあるといえるのでしょうか。
そこで今回は、事実婚のメリットとデメリットをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
事実婚のメリットとデメリット
- 手続きが簡単というメリットがある
- 離婚するのも楽だというメリット
- 周囲に理解されにくいというデメリット
- 税金や相続に関してのデメリット
- 手続き上のデメリット
事実婚は手続きが簡単というメリットがある
事実婚をするメリットの中で一番大きいものは、手続きが簡単ということが上げられるでしょう。
結婚をするとなると、書類だけでも様々な手続きがあります。
特に、現在の結婚は法律上どちらかの姓に統一しなければなりませんが、姓を変えるほうは、大変多くの労力がかかります。
役所や会社に提出する書類だけでもかなりの量がありますが、さらにパスポートやクレジットカートの名義なども変えなくてはならないのです。
それを考えるだけで、ぐったりとしてしまうかもしれませんね。
そういった手続きがぐっと少なくなるのが事実婚です。
例えば、車の免許証などは事実婚でも居住地が変わったりして書き換えが必要ということがあるかもしれません。
でも、パスポートの名義をわざわざ変えたりしなくて済むので、本当に便利です。
また、その名義を変えるためにはいくらかのお金がかかることもありますが、そういった支出を抑えることができるのです。
ともかく手続きが簡単!といえるのが、事実婚の大きなメリットといえるでしょう。
事実婚は離婚するのも楽だというメリット
事実婚のメリットの一つに、お互い姓名を変えないでいられるというメリットがあります。
もし二人とも姓を変えたくないと思っていたら、こんなに適した結婚の形はないといえるでしょう。
結婚するのに離婚の話をするのもなんですが、事実婚は二人とも姓を変えないので、離婚しやすいというメリットがあります。
残念ながらお別れすることになった時、特に姓を変えていた方は、姓が変わったことから離婚したという事がすぐに分かってしまうでしょう。
伝えたくないのに、会社や近所の方々にも説明しなくてはいけなくなる場合もあります。
どうしたって離婚したということが分かり、場合によっては噂になることもあるでしょう。
それを気にして、離婚するのに躊躇してしまうということもあるのです。
事実婚は、もともとお互いに姓を変えていないので、離婚をするのにも少しハードルが下がります。
それは、辛い結婚生活を無理に我慢しなくていいということでもあるのです。
離婚は残念なことでもありますが、無理に我慢し続けなくていいのです。
そのために、離婚するのが楽な事実婚というのは、実はとても楽なスタイルの結婚の形だと言えるでしょう。
事実婚は周囲に理解されにくいというデメリットがある
事実婚の最大のデメリットは、周囲の人に理解されないということがあるということでしょう。
自分達でよく考えて、それで選んだ結婚のスタイルです。
しかし、周囲の人の中には、それではちゃんとした結婚ではない!と言い出す人もいるでしょう。
結婚式を挙げないだけでなく、籍も入れないのなら、それは単なる「同棲」でしかないと言われてしまった人もいるのです。
特に高齢者や、親せき関係の人の中にそう言い出す人が多かったりします。
自分より若い人だったり個人的な友人なら、はっきりと「自分はそうは思わない」ということを伝えることができるでしょう。
しかし、色々と兼ね合いのある親戚に言われてしまったりすると、なかなか反論しにくいところもあります。
「そんなことは・・・」くらいしか言えず、お茶を濁してお終いとなることもあるでしょう。
けれど、言われる方は、いつもそのようなことを言われては、正直うんざりしてしまいますよね。
いい加減にしてくれ!と言いたくなるかもしれません。
自分達で一生懸命考えて選んだ結婚のスタイルですから、本当はそれでいいのですが、周囲の人の言葉は、時として心に突き刺さることもあるのです。
そんな、周囲の人に理解されにくいというデメリットは、残念ながら確かにあるのです。
事実婚の税金や相続に関してのデメリット
事実婚でも携帯電話の家族割はもちろんのこと、厚生年金の被扶養者になれるし、離婚時には年金分割も可能です。一方で税金関係の権利はありません。財産分与には贈与税がかかる可能性があるし、相続税の控除や所得税の配偶者控除もなく、医療費控除の合算もできません
配偶者の法定相続人にはなれないため、遺産相続には遺言書が必要です。また、もし配偶者が突然倒れたとき、代理人として事務的な手続きができない可能性があります。二人の間に子供がいれば別ですが、いない場合は配偶者の親と争いになるケースもあります
手続き上のデメリットが事実婚にはある
事実婚のデメリットとして、もう一つは手続き上のデメリットというのがあります。
夫婦なのに事実婚というスタイルを選択したことで、本来受けられるサービスを受けられなかったり、手続きが難しいということもあるのです。
また、例えば医療機関にどちらかが運ばれた時、夫婦であるという証明をとるのが面倒だったり、ホテルに滞在中の夫に妻が会いに来ても、名字が違うことで証明するのに時間がかかったりすることがあるのです。
夫婦なのに恋人とみなされ、不都合が生じることもあります。
しかし、一つ一つの機関に説明をすることで、理解を求めることができます。
手続き上で一番の難関となるのが、二人の間に生まれてくるだろう子供のことですが、小学校などでもそういう事実婚の両親がいるという子供も増えつつあります・
面倒ですが、しっかりと相手に説明することで、時間がかかっても理解してもらうこともできるのです。
デメリットはデメリットですが、自分達の頑張り次第で、少しでも受けるデメリットを減らすこともできるといえるでしょう。
事実婚のメリットとデメリットのまとめ
- どちらかが改姓しなくて良い。
- 相手の家族や親戚との付き合いに、自分の意思で距離を持てる。
- 結婚届という紙一枚に左右されず、対等なパートナーシップを築きやすい。
- 別れても戸籍に傷がつかない。
出典 最近増加中の「事実婚」のそのメリットとデメリットとは?
相手と自分の家族や親戚の理解を得るのが大変 社会的信用を得にくい いちいち説明するのが面倒くさい 税金の配偶者控除を受ける事ができない 子供が非摘出子になる(事実婚の継続が難しくなるという事に繋がります) 相続権がない(しかしこれは遺言で相続できるが、相続税がかかります) 生命保険の受取人に指定するのに手間がかかる。 「結婚届」という紙1枚の拘束がない分、気持ちだけで繋がっているという不安定さがある。
出典 最近増加中の「事実婚」のそのメリットとデメリットとは?
いかがでしょうか。
以上、知っておきたい事実婚のメリットとデメリットについてお伝えいたしました。
どういうスタイルを選ぶのも、結局は結婚する二人の意思で決めることです。
しかし、そのメリットとデメリットについて知っておくことは、とても大切で役に立つことでもあるといえるでしょう。